ふみちゃこ部屋



鳩のようなエトランゼと猫

右の頰を打たれたら左の頰も差し出せ、という一節が、聖書にあるらしいんです。が。

私の頰には、幾多のヤラレッパー手型が、残ってるんだろうなぁ。
そして、その手型痕跡を見逃さない、ココロの毒針持て余しなヒトにとって、私の頰を打つことは、ただこれまでの手型の上を勢いよくパシンとなぞればいいのだから、何の創意も工夫も要らない、簡単な作業なのだろうな。
でも、あんまりもう、やられたくないなぁ。
コドモの頃、選んでしまった手法・・・右頬打たれる気配に、へい、ほなら、次ね、左頬はこっちですぜ、こっちの角度、よりぶっ叩きやすい? なんなら生肝も御一緒に如何ですか?お安くしときますぜダンナ・・・みたいな対応の習いは、いい加減止めないと。命あっての生ギモ、ほっぺた、ですんでしょ。ですよね。
本音を言えずにヒクピク狼狽えて得たものなど、無かったですけんのぉ。
鳩のような私は、もうやめなくちゃ。

・・・ところで、右でも左でも、私の頰を打った者は、幸いである。

いや、じゃなくて、ちょっと大変なことになります。
だってあたしは、超脂性のオンナ。
偶々、頰の極至近距離まで来た何らかの紙製書類類(どういう状況⁉︎)たちは、毛穴からの脂を吸着剤として貼りつき、気がついた時には、すべからくトランスルーセントな状態にされてしまうくらいなんです。
うかうかしてると、書類類よか、還暦が先に至近距離までやって来そうなこの頃ですが、化粧ポーチの内側には、脂取り紙(出来れば白粉付き)が、必須アイテムだったりです。
そんなあたしの頰を打ってごらん。
あんたの手のひら、あたしの顔のアブラで、にっぱにぱ、ギットギトになるわよ。帰りの車のハンドル、脂で滑って、取り回し効かなくて、危険よ。

・・・あ。
自らの脂性肌を主張しに、此方へ来たのではありませんでした。

脂性肌とは、ことに繋がりを持たぬ、鳩のような私、について、でしたでしょうか・・・。

この、鳩のような私ですが、ある日のこと、ふと、幾つか、ネットにて、字画数占い、というものをしてみたのです。
おお。あああ。
そうしましたら・・・。
『貴方は異邦人 エトランゼ 貴方を助けてくれる人は近くにはいません』
と、書いてございました。

そー言われるとそんな気が急にしてくるのは凡人の常でございましょう、途端に私のなかで、「そー言えばあるある大会」が、開催されてしまいました。

おお。ああ。生まれ育った街は遠いぞ。
このひとは、此方がギクッと思わず固まるようなコトバを寄越さない、その後で私の反応を観察したりもしない、棘のないホッとする人だ、これから佳き友人でいられそうだな、と思える方は、転勤で遠くへ行ってしまうのです。
天国に転勤、という悲しい移動も幾度かあります。

エトランゼ といえば、ちょっと何か孤高な響きもあり、私のなかでは、カーキ色のロングトレンチコートのよーな格好良さも感じるのですが、何しろ、この場合、トレンチコート羽織ってるのは、気弱な鳩さんだから、まったく眺めとしては、情けないのであります。

「いずれ〇〇市に引っ越そうかな」
と、〇〇市に住む、気心の合う優しい友人に話したところ、
「うん いいんじゃない」
と、返してもらったのですが・・・。
あっ。傍にいる優しい人になると、あかん。あかんのや。なんだかきっと、良くないことになってまう、という恐怖が、脂に触れた薄紙が下方に撓っていくように(?)どんどん広がっていくのでした。

しかし、です。

この鳩のようなエトランゼを、絶えず見守ってくれる小動物なら、おりますのです。
(・・・この瞬間、座敷童子さん、並びに、家人くんといういう名の大狸は除いて、お話を進めさせていただいております・・・)

言わずもがなの、猫の登場です。

この冬の飼い主かーちゃん骨折のおり、これまで此方の状況お構いなく、ひたすらに、削り節寄越せニャアギャア、と耳を刺すような鳴き声で攻めて来ていた灰色猫のルーが、削り節要求を一切しなくなり、私を心配そうに見つめ、ひたすらに傍にいてくれまし
た。玄関でピンポンブザーが鳴ると、瞬膜ぴろぴろ揺らし深く眠っていても、パシューンと飛び起き、玄関へ走り、緊張感いっぱいにピシッとお座りして、ギブス飼い主さんがたどり着くまで、お家を守っていてくれました。
妹白猫ジュヒが「かーたん、削り節ちょーだいニャーン」と、キッチンで鳴いた時などは、シャッっと叱って制していました。
灰色猫ルーのお顔は、光の具合で、シンでもシンでなくても、ゴジラに似て見えたりでしたので、コワイ顔して削り節のことしか考えん奴、と見くびっていました。
ごめんなさい。ルー。
心から、見直しましたです。

・・・遠くだったり。人類ではなかったり。
目に見えていたり。見えなかったり。
な、優しい存在が、もの凄く、有り難いのであります。

そして、私は、棘も咎も見遣りもせず、優しい、有り難い暖かい光の方向を、ただ向くだけで、本当は、良かったみたいなんですが・・・。


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by chaiyachaiya | 2018-04-10 17:37 | ねこの寝言 | Trackback | Comments(0)
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