ふみちゃこ部屋



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真夜中のシンドバッド猫ルーとハンター魂ジュヒー。

寒いところ原産のルーは、この初冬の昼間など、暖房の温みの及ばない部屋を選び、崩し香箱状態(どんな状態?)に四肢をはみ出させて、寝ているのですが、夜になりますと、どうしたら、他の猫を排して、ニンゲンかーちゃんの一番近くにて、安らいでいられるか、だけにフォーカスする猫となります。

夜、ニンゲン達が、猫トイレのチェックを終え、歯磨きをする頃、ルーは既に、私のベッドの上にいて、ちょっと中高の香箱座りにて、固まっています。
「ルー、おかあさん、掛け蒲団、整え直すから」
無駄と知りつつ、一応、声掛けをした後、掛け蒲団やら毛布やらを、バホッと持ち上げ、整えようと試みる私の視界には、
「そ、そんなことでは、僕は、この掛け蒲団の現場から離れない。僕は、この場所を死守します。万が一にも、他の猫に、かーちゃんに一番近い島を取られるわけにはいかにゃいっ。」
とでもいうような、なんとしても、自らの手脚の肉球を、掛け蒲団から離すまいと力の入った銀灰色の背中と4本のあんよの、掛け蒲団上のルーの姿が、時折、空に浮かんで見えます。
決意に満ちたその瞳、風情は、魔法の絨毯に乗っていざ冒険に出ようとするシンドバッドのそれに、一脈通じるものがあります。お姫様救出行きます、でも、財宝持って帰ります、でもないのですが、なんだか、私は、そこに、ルーのお姿に、勇士のニオイを感じてしまうのでした。
魔法の絨毯タイムを終えると、今度は、ルーは、シンドバッドから、サーカス団の玉乗り曲芸師に転職(?)したりします。
私が寝返りを打ち、横を向くと、器用な脚運び、肉球運びで、なんとしても、私の真上に居続けようと、試み続けます。
私も疲れますが、真夜中の玉乗り曲芸師の業も、大変だなぁ、と感じます。
でも、それが、ルーにとって、多頭飼いの環境下で、差し当たって、一番安心な夜の過ごし方なのだとしたら、つきあう所存な私です。

昨夜のこと・・・そのような、いつものように、シンドバッドから玉乗り曲芸師さんに転じて、私の真上でまったりされつつ、朝方まで、浅い眠りと覚醒を繰り返すのだな、と覚悟していた時、階下から、ジュヒーの鳴き声が聞こえてきました。
消え入るような頼りなげな、から始まり、段階的に、ラウドネス濃度を強め、なんといいますか、MAXパニックどらニャン鳴き、とでも表したくなる、魂の叫びまで、昂まっていきました。
その間、私も、
「ジュッちゃん、どうしたの?」
「ジュッちゃんもおいで、ジュッちゃん、アンヨあるんでしょ、おかあさん、ルーに固めらてるから、簡単には降りていけないんだから」
「鳴いてないで、おいで、ジュッちゃん」
などと、寝室から無駄な声がけをして、ルーの機嫌をうかがいつつ、ジュヒーに、柔らかく決断を迫っていたのですが、声をかける度、ジュヒーの鳴き声のコブシは、ぐりんぐりん、大きく、哀切に、だけど、なんだか調子づいて楽しげにすら、響いていました。
「ルー、このままだと、ジュヒーの鳴き声で眠られないから、ちょっと、下の部屋に行ってくるからね」
と、ルーに事情を説明し、リビングへ降りますと・・・。

「・・・にゃ・・・お・・・ん・・・」
と、薄闇のなか、香箱座りジュヒーが、こちらを向いて、か細く、途切れ途切れに、鳴くのでした。
?・・・いつもなら、わざと背を向けて、抱き上げられるのを待っているジュヒーです。・・・何か様子が・・・おかしくはないか・・・・
そう感じた瞬間、ジュヒーはいきなり床を爆走し、爪研ぎタワーで、ぱりぱりパッツン、猛烈に爪研ぎを始めました。夜にこんなことは、初めてですが、
かーたん、遊ぶおっ‼︎
の、合図です。
「え、今から遊ぶってか、ジュヒー」

はい。真夜中に、猫じゃらしを取っ替え引っ換え、ジュヒーの狩人魂を満足させるまで、ニンゲンかーちゃんは、お付き合い致しました。
途中から、ルーも一旦は参入しましたが、やっぱりここは、寝室で待ち受けが賢い選択か、と思ったのか、ややあって、寝室に上がっていきました。

気がついたのですが、明るい部屋でのそれと違い、薄闇、暗がりに猫じゃらしを振った特、もこっと毛のようなものに包まれた擬似獲物のものなどは、とってもあやしい動きに見えました。

あ。さらに気づいたのですが、もうすぐ、お月様が、でっかく見えるスーパームーンでした。
その夜に向かって、月も、ふっくらしてきているのですね。
月の光りが強いと、お家の他の猫らより、際立った影響を受けるのは、ジュヒーが、元々女の子、雌、だということと、関係しているのでしょうか・・・。
お月様が真ん丸くなると、ジュヒーの眼も、暗がりに獲物を求め、丸くなることだけは、確かなのですが・・・。

スーパームーンの夜、うちの猫らは、ことにジュヒーは、どんな夜の過ごし方をするのでしょう。

・・・幾分か、怖いなぁ。
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by chaiyachaiya | 2016-11-13 17:40 | ねこの寝言 | Trackback | Comments(0)

大統領選挙結果判明後の病的な眠気。

夜っぴいて結果の如何を確かめ続ける時間帯でもないし、前夜、徹夜というのでもなかったのですが・・・家人くんの鼾の轟音と、あちこちに三匹の猫らに食い込まれクラブサンドみたいになったカラダを、更に掛け蒲団と敷蒲団にサンドされ身動き取れぬ違和感も大きく、“よく寝たな感”とともに目覚める朝など、この頃はないにせよ・・・だから、いつものように、かるく寝不足、程度だったのですが、ドナルド・トランプさんが、選挙人の過半数を、トランプさんの勝利が、というTV画面からの音声を聞き、歓声を聞き、それに相応する歓喜溢るるトランプさん側の場所の人びとの縦横斜めへのジャンプなどを確認した途端、麻酔剤を注入された如くの眠気がやってきました。
・・・ ここまで書く(打つ)のに、もう三十回は、打ち間違いをし続けています。

今朝も朝から、強烈、というより、病的な、という言葉が似つかわしい眠気です。
目がちゃんと開ききりません。デカいマグカップいっぱいのコーヒーも効かず、お湯を注いだ途端一気に濃ゆい色に抽出されてまう、リプトンの黄色いテトラティーバッグで紅茶もいれ、飲んだのですが、底から二センチの茶色い液体を残したマグカップを握り、即身仏のように、座ったまま意識が飛んでいたのに気がついた次第です。

ボリウッドムービーソングをかけて、踊って心身を解し、覚醒に至らしめるという、私の最終手段も、この強過ぎる眠気の前には、無に帰してしまいました。
「キ〜チャル ワ〜レェ ガンガ〜ジャルコ (以下聞き取れず)・・・・・・・・・・」
・・・例えどんなに汚れていても、ガンジス川が聖なる川に変わりなし・・・という字幕が、歌詞についていた、ボリウッドキング シャールク・カーン と 踊りの上手いマードリー・ディクシットの共演作からの、ありえへん設定ゆえに無駄にドラマチックに盛りあがるナンバーをスピーカーから鳴らしてみたものの、私のダンスアクトは、先ず、ボリウッド男優及び女優モードに表情筋を操り、魂から憑依された気になって、初めて成立する聖なる類(?)のものでありますので、瞳を見開けぬ状態では、踊り舞うこと、叶いませんでした。

・・・分断男(少なくとも選挙運動中は)トランプ氏が大統領に選ばれた後の世界など見たくない私の本能が、目を開いて世界を見ることを拒んでいる、覚醒状態になど、なるものか、という、世を憂うあまりの・・・などというのではないのです。
本当は、陰で誰がどう世界を分断しているのか、私などには、ちっとも、わかりませんし。

話しは変わりますが、・・・
「ヒラリーの下で働いていました。彼女は、時間になると、私の家庭、子どもたちのことなどを考えてくれて、もう時間よ、帰りなさい、て言ってくれたわ」
自らも輝かしいキャリアを持つアメリカ人の白人女性が 数年前、courierという雑誌で、こう語っていました。
彼女の文言は、『キャリアウーマンの鏡である貴女が、こんなこと、言っていいんですか? 貴女を目指し憧れている、後に続く働く女性に対して、マイナスでは』と、批判的にも捉えられていたんです。
彼女は、こうも言っていたのでした。
「実際、国際的に深刻な問題が起こっている時、家では、熱を出してる子どもがいて、という状況では・・・」

ああ。何が言いたいのか、いつにも増して、ワケワカで、すみません。

この眠気は、只単に、老化現象かもしれないです。

あ。カフェインの摂り過ぎでしょうか、動悸がしてまいりました。
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by chaiyachaiya | 2016-11-10 15:43 | ねこの寝言 | Trackback | Comments(0)

おそらくは不意にマイクを向けられたフレディ マーキュリーのトーンで。

海外 を、フォーリンカントリーではなく、文字通り 海の外、と解した時、北海道の函館にしか、渡ったことがありません。お船で。
諸般の事情によります。飛行機が怖い、という基本問題もあります。
乗っている人びとのあるパーセンテージの人びとが、例えば、私の住む土地の言葉で表すところのものの、
「わいはぁ、こったらだ、鉄のかだまり(塊)のでっけぇの、空さ浮がぶわげ、ねえべどな」
put into Japanese
「おりゃまぁ、このような鉄の塊の巨大な物が、空に浮かぶわけなど、ないでしょうに」
と、感じ入った瞬間、飛行機、という存在が、この世界から消えてなくなるような強迫観念の下で生きている、困ったオバさんの私・・・。

それでも、これまで、3回は、飛行機に乗って飛んだよ。凄い嵐のなか、窓の外の翼が、バサワサ震える飛行もあったよ。

本当だったら、今頃、飛行機から降りて、沖縄の名護で、和んでいるはずなんだよ。
有り難い友人の誘いに乗って・・・。なのに。あぁ。

・・・この秋、長男が、北欧に2週間ほど滞在した。
彼にとって、初めてのフォーリンカントリー。んもう、わしとしては、心配で心配で。
毎日、「大丈夫?」メールを送り続けてしまったとです。
電話も、一度、かけてしまったのですが、・・・。
「あーゆーおーらいっ? い、今、大丈夫? 日本語で喋っても、大丈夫?」
と、わし。
「あ、いいけど」
と、長男。
その時、ゴオオオオオオォォォォォ〜っという、如何にも電車の走行音のようなサウンドが、受話器(端末)を通して私の耳に、鳴り響いたのだった。
「乗り換えだから」
と、冷静な日本語の長男の対応だった。
私は、それに対し、何を思ったのか、いや、何も思っていなかったのか、どんな心理が働いたというのか、咄嗟に、
「Oh! ネックスト トレインっ」
と、素っ頓狂な声をあげて言い、バシっと、電話を切ったのだった。暫く、はぁはぁ、していた。
私の声色は、おそらくは、通常の発声より、半オクターブ半(?)ほど高め、であった。

お家にある、“QUEEN 栄光の軌跡 ”みたいなビデオのなか、ブタペストだったろうか、クルーズから降り立った東欧の国の河の淵で、唐突にインタヴューのマイクを向けられてしまうという事態に、本来のファルセットヴォイスのまま、フレディ マーキュリー様然、としなきゃ、でも、いまいち、間に合いませんでした、的な様子で「〜パティキュラス(particulars?)」って、言ってた(聞こえた)あの日のフレディ・・・。ああ、愛おしいなぁ。
・・・のような声色に、私は、なっていたのである。

その後も、ひつこく安否をうかがう私の「大丈夫?」メールに対する、長男の文言は、微妙に変化していった。
「大丈夫です」
「大丈夫ですよ」
「大丈夫ですって」
「大丈夫だってば」
「大丈夫や」
「今帰路の途中や」
何故だろう。関西弁になっていった。

・・・ところで、二男は、常日頃から、電話が概ね繋がらない。ハラハラしている。
数日前、行ってきました、という言葉とともに、画像が一枚届いた。
吹雪のなか、メトロノームみたいな三角定規みたいな、何かが写っている。
拡大すると、その下に、 “日本最北端の地” という横書き文字が読み取れたのじゃった。

ああ。・・・あああ。
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by chaiyachaiya | 2016-11-08 18:56 | ねこの寝言 | Trackback | Comments(0)

Oops!...I Did It Again な夕刻。

Oops!...I Did It Again いうたら、ブリトニー・スピアーズのヒット曲みたいじゃないですかぁ。

て、わしはまた、やってしもうた。

んとさ、数日前、咳など所謂風邪の症状を呈して、家人くんが熱を出し、近所の焼き鳥屋さんの、お持ち帰り真空パックのカレーが食べたい、若い時分、カレー食べて、熱下がった事ある、て言いましてん。

私は、開店間もない件の焼き鳥屋さんの、ガラス引き戸を開けましたのです。
「ひとり?」
と店主さん。
「いえ、あ、お持ち帰りのカレーを売ってくださいな」
と私。
はぁ、ここで飲み食いじゃないわけか...
という表情を、店主さんは、当然、一瞬、する。
カレー二個で、千円支払って、帰る時であった...

私は、校長室を退室する時の小学一年生の如く、焼き鳥を焼いている店主に、決して尻など向けず、正面を向いたまま、出来うる限り恭しく首を垂れ、ガラス引き戸を閉めたのでありました。
『ごめんなさい。いつもなら、家人くんや友人と、生ビールやシークァーサーサワーやぼんじりやチーズがっこやキムチウインナーなどで、数千円は支払うのに、ご期待に添えず、申し訳ありません』
という気持ちになってしまった結果でした。
関西の友人に言うたら、
「バッカじゃないですか」
て、言われそうです。

ああ。治らんのう。わし。
その場にいる誰かにとって、都合の良い存在、なんらかの利得を与える存在でいなければ、自分の命の保証がない、という怯え。幼い頃からの...ああ。

そんな考え、接し方は、場合によっては、逆に、心ある相手の方に失礼だったりもすると思う。解ってる。

じゃが、また、やっちまうんだよなぁ。

気がつくと、へこへこしちゃってるんだよなぁ。
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by chaiyachaiya | 2016-11-01 16:36 | ねこの寝言 | Trackback | Comments(0)

恐るべし地方紙夕刊占いとアセスルファムカリウムなど。

「や、あの新聞の夕刊の占い、食材の仕入れの目安にしてるんだよね、当たるんだよ、いつも」
と、ご近所のレストランの主人が言っていた。
「ふぅん、そうなんですか」
それからというもの、訪ねる度に、和洋中の稜線ぶっ飛んだオリジナルな料理を、リーズナブルな値段で供してくれる主の言葉に重みを感じ、地方紙の夕刊の“明日を占う”のコーナーに、注目するようになった。
・・・私は獅子座。がお〜っ、の星のもとに生まれて、うだうだしているうちに、あっという間にオバはんになったんだぞ、エライんだぞっ。
と、いうわけで(?)、私は、件の地方紙の夕刊の星占いに注目し始めたのであった。

毎夕、“明日を占う”を見るようになり、暫くした頃の事だった。
『最良の喜びの1日。これまでの努力が報われる』
二男の星座の星の言葉であった。ああ。おお。“明日”は、二男の推薦入学の合格発表日なのだ。
私は、寝室に入ってから、ひとり、へらへら、勝ったも同然フェイスになっていた。
あのレストランの主人が、間違いなし、って評してた占いだもん。ああ、良かった。ほほ。皆さん、ゴメンなさいね。一足先に、受験という受難に、うちは明日でおさらばだわ。うふ。
そして、いよいよ、翌日。固定電話が鳴った。うふふモード続行中の私が、受話器を取った。

「お母さん。残念ですけど・・・」
目覚めてから4時間と経ずに、進学担当の男性教諭から、連絡をいただいたのであった。

たぁ。んだば、学力試験でいきやしょうぜい。
今よか、かなり若かった私は、少なくとも、子供のためには切り替えも素早く、受験生の母仕様で、今暫くいくこととしたのだ。

そして、学力試験の結果発表の前日の“明日を占う” 二男の星座の欄には・・・。
『何事も忍耐がものをいう。望み捨てるべからず』
えっ?。えっ?。えっ?。
これって、ヤバくないですか。つまり、また、駄目って事、なのですか。
・・・待てよ。前回、占いの文言とは逆の結果だったということは、寧ろ、明日は朗報が待っているという展開か。
今夜は、眠れまい。・・・と、覚悟を決めた私だった。のだが、缶酎ハイ一本で、パタリと、眠りの王国に倒れこんだのだった。
・・・そして、・・・果たして、二男は、今度は、合格していた。

長男が帰省した時であった。件の夕刊の、件のコーナーの、長男の星座のところを読んだ私は、仰けぞった。
“朝一番に会う相手に気を許すな。腹に一物あり”
え・・・。
たまの帰省で、のんびりベッドに身を預けている長男が、いやがうえにも、日の始まりに、最初に会う相手とは、
「ほれ、いい加減に、起ぎだらいがべさ、はぁ、9時半だや」
と言いつつ、ドアを開けるであろう、この私以外、あり得ないのだった。どうしよう。

先日はまた、私の星座において、
“後味の悪い1日。早々の切り替え大切”
と、記されていた。何だろう。何があるんだろう。後味悪い、って、どんな事だろ。見当がつかない。
・・・その日の夕刻まで、思い当たる事態を迎えることなく、過ごせていた。未だ、後味の悪い出来事には遭遇していないぞ。
ああ。今宵この後、何があるっていうんだろ。

夜ご飯の時間となった。
無添加出汁を使った煮物で、大丈夫、味覚の面でも、後味、大丈夫。

「これ、カロリーかなり抑えた新発売なんだけど、飲んでみる?」
プシュッ。缶酎ハイを、家人とともに、お互いのグラスに注いだ。
ひとくち、ゴクリ、飲んでみた。
「あ・・・」
カロリーを滅するために用いられたであろう人工甘味料の風味が、舌の上に、苦さとして、しつこく残った。
「あ・・・」
後味、最悪だ。

アスパルテームやアセスルファムカリウムなどの表記のない酎ハイに切り替えるために、急いでキッチンの冷蔵庫へ向った私だった。
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by chaiyachaiya | 2016-07-10 00:39 | ねこの寝言 | Trackback | Comments(0)

ランチタイムに苦しげに見えた人と引き寄せさんの弊害

注文をすませ、ひとり、壁を背にして座っていた。混んでいる。平日のランチタイムなのだが、いや、だからなのか、そもそも日本の地方都市だからか、中高年、というより、高齢者の占める率が高く、もはや自分も、そのうちの一人なのだな、とプチ慄然状態になっている時、その男が、暖簾を潜って入って来た。
店内の席状況を一瞥した後、隣になるであろうオバさんの私に視線をくれながら、こちらに進んでくる。
この国の中肉中背の中年男子。ということは、私より若く、私よか、幾分背は低いだろう。
ジーンズに青っぽいTシャツ。彩度の高い暖色のスニーカーを履いているようだ。
一言も発していない段階から、男の存在の醸し出すものは、賑々しかった。
まるで、約束の時間に遅れた人物が、
「やぁ、遅れたのは事実です。でもその理由を言うことは、僕の抱えてる仕事の難易度の高さ、多忙さ、それにまた拍車を掛けてくる人脈、顔の広さを、いやがうえにも話しちゃう事になるからね」
と、表情筋の働きの限りを尽くし表しているような顔つきに見えた。
日本人には、滅多にいないタイプ。
「あー、これはこないだ食べましたねぇ」「あ、これは、まだですねぇ」
店の若い女性との、室内全体に響く遣り取りの後、
「あー、私の言い方、分かりやすいですねぇ」
と、自分のオチで締めていた。店の女性たちは、サラリとにこやかに接している。
注文を取った女性が去り、ひとりになった途端、今度は、携帯を打ち始めた。「私は今、携帯を打っています」というステージアクトのような、何か大ごとのカミングアウトのような、振りは大きく、合間に、「ほぅ」や「はぁ」という声も入って来る。
・・・前世でずっとイタリアのオヤジを繰り返した後遺症が抜けず、今生にて地味な日本人男子の振る舞いが出来ないというコントを見せられている気がした。。
・・・もしかしたら、地方局のレポーターをしている人で、知らないのは、私だけなんだろうか?
TVと言えば、概ね、Eテレか、QVCか、ショップチャンネルしか見ない自分を、私は心のなか、急に恥じた。
しかし、これまで街なかで偶然見たローカルタレントは、「テレビで見せてるのは仕事中の私。平素は愛想笑なんかしませんよ」という、決意に満ちた無愛想振りでむっつりしている人が多いから・・・また違うのかなぁ。
この人、食事がテーブルに運ばれて来たら、胸の前で両手を合わせて、「いただきます」 て、感謝に満ちた態度で、密やかでもない音量で、言うんだろうなぁ。
・・・はたして、やっぱり、その通りの展開となってしまった。うわぁ。

本当に失礼なのだが、私には、彼が、とても、苦しげに、感じられた。

・・・私は、三つ子の時代から、楽しげに大袈裟に振る舞う癖がついている。
相手が言って欲しいであろう賛辞を連ねる事が、自分の命を危険から守る唯一の方法だと解して、半世紀以上生きてるところがある。阿保だなぁ。嫌だなぁ。

・・・一滴も酒を飲んでいなくても、「うっそ〜、こんなにハイテンションで、結構呑んでたでしょ」(級友談)

・・・「あなたはニコニコして表情ひとつ変わらなかったから、すべて理解して受け入れてくれてると思ってた」(家人談)

のよーなコトが多い。

ちょっと前も、私は、私の心に、大嘘をつく時間を過ごした。

親しい、とまでは言えない、一度だけ遭う縁のあった30代半ばであろう女性と、近くまで訪ねてくるから、数年振りでお会いしますか、車で家人と私が駅まで迎えに行くから、ということになった。
引き寄せ系(?)の前向きな方だと記憶していた。
サプライズのつもりだろうか、彼女は男性を連れてきていた。その男性は、最初に視線が合った瞬間から、絶え間なく、御仏の慈悲モードで、私の目を見て微笑んでいる。
なにか・・・、あれ・・・、と思った。
ランチの場所に着くと、男性は、開放的なテーブルと椅子席ではなく、一番奥の長い堀炬燵の方へと向かった。
なにか・・・、あれ・・・、と思った。
開口一番、彼女は、ニッコリ。
「何でも聞いたほうがいいよ。彼、見える人だから」
こ、これか、もう帰りたい、と、強く思った。
御仏の慈悲モード男性の目は、キラリン。
「あ・・・見えるって、何が・・・」
などと、私は問うてしまった。
「オーラの色とかね、いろんな事だよ」
と、彼女。
「あのね、私、オーラの色とか、そんな事は」
言いかけた後、
「え〜っ、って、私のオーラの色って、何色ぉ〜?」
と、急に、別のしとに、私は、なった。
彼が、霊能力者であろうがなかろうが、透視能力者であろうが、投資能力者であろうが(あ、投資能力者だば欲しい)、オーラの色が見えようが見えまいが、前世が見えちゃったり見えなかったりでも、今の私には、どうだっていい。むしろ、そんなハナシ、聞きたくねえしよお。他を当たってくんろ。
このように、私は、叫びたかったのだが・・・。
彼は、嘗ての「オーラの泉」における江原氏のような抑揚のつけ方で、江原氏のように語り続けた。隣の彼女は、とても満足気。
「わ〜っ、凄いスゴい、この人ホンモノだぁ、見えるのね〜」
ええいっ、飼ってしまったネコ、乗ってしまった舟だ、とことん行くぜいっ、と、私はテンション高く叫んだりした。
目の前の恋人たちは、益々幸せそうになっていく・・・。

わらひは、また、やってひまいまひた。
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by chaiyachaiya | 2016-07-08 13:32 | ねこの寝言 | Trackback | Comments(0)

そりてあ。

みなしゃん

今日も愛想良く お日柄も良く 孤独

皆しゃん

今日も人柄良く 紅殻頬にいただいたように

かりそめにに高揚して 孤独

ミナシャン

にっこり微笑みで刺し違えて

今宵も 多分 概ね ほぼほぼ

そりてあ
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by chaiyachaiya | 2016-06-30 17:31 | ねこの寝言 | Trackback | Comments(0)

クロップドパンツが履けません。

クロップド =cropped=切り込まれた 切り取られた・・・

長めのチュニックを買嘔吐するとき、いや、買おうとするとき、
「この丈、シルエットだと、クロップドパンツに合わせてあげてください」
と、お店の方から言われたりする。

でも、人には其々事情があって・・・

あたしは、クロップドパンツが、履けやしない・・・

ムカシでいうところのものの、ベルボトム、今で言いますところのものの、ブーツカットに、夏でもサンダルじゃなくて、短靴(な、懐かし過ぎる、長靴に対して、普通のクックは短靴、て、昭和30年代の恐山の麓では言ったんだいっ)を履いて生き抜く私だ。

「やだぁ、◯◯子ちゃん、こんな暑いのに、サンダル履かないのぉ、蒸れないのぉ」
と、去年の夏、コバルトブルーのペデキュア素足に銀色のサンダルの友人に言われた時、私は、
「履きたくても、履けないのっ。しとには色んな事情があるのっ」
と、返していたのだった。
結構ムッとした顔つきになった自覚ありだのだ。

ぺたんこ靴に、スリムパンツ、スパッツ、だと、超短足が暴露てしまう。
家人くんが身長183cmで、私よか20cm体長が長いというのに、同じ条件下でお座りすると、家人くんの頭部は、遥か眼下となる。私の座高の高みから、軽く頭2つほど、小さい人になる。ワッハッハ。
「見て見て。嫁の方が20cm座高が高い」
結婚式のビデオに、お義母様のこういった音声が、記録されていたりしている。
や、現実は、20cmどころではないぞ、あの時、わしは、細長き胴体を、白無垢の内側で、S字型に湾曲させ、少しでも、小さく可愛く見せようと、自らの肉体とギリギリの交渉を重ねていたのだ。(あ、T
PP会合の後のニュースみたくなってまた)

ブーツカットのパンツを履き、幾分高さのある踵の靴に、長めのチュニックで、やっとこさ、おんもに出掛けてきた。ベルボトム以来のブーツカットの復活は、私の生きる縁でもあった。

「◯◯子さん、先見の明あったよね、流行りの前から、チュニックにパンツ、だったもんね」

知人から言われ、取り敢えず、苦笑いしていた私だった。

丈やシルエットに流行り廃りあれど、チュニック自体の隆盛に、さほど翳りは見られない。デザインのヴァリエーションが広がって、嬉しい楽しい。

・・・ し、しかし。
近年、ブーツカットスタイルの方を見かけることが、滅多になくなってきた・・・。

チュニックに合わせるべきは、クロップドパンツ、な時代となり・・・。

私はまた、足が、薄くて細く、E の幅向け(私の年代だと2E、3E、4E向けの靴が多く売られている)のの靴でも、靴の中で爪先が遊び、膝の痛みに発展してしまうため、靴屋さんからインソールを重ねて、調整してもらい、なんとか履いている。
そういったことが、サンダルだと、出来ない。
あ、いつでもオーダーで靴、サンダルを作れる方には、無縁の悩みですな。

いや、私には、サンダルをオーダー出来たとしても、未だクリアしなければいけない問題が残っている。

クロップドパンツて、足首の辺りにある冷えのツボに、冷気が当たってしまう。
すると、私の場合、ラバトリー通いが止まらなくなる。
だから私は、真夏でも概ね、ブーツカットの裾の内部空間に、レッグウォーマーを巻いている。
時には、筋力衰え防止に、重りすら巻いている。

この頃は、私よか年長の女性達も、殆どの方が、爽やかに、涼やかに、クロップドパンツを履いていらっしゃる。
真夏の炎天下。ブーツカットパンツに短靴の私の孤独は深い・・・。

ごめんなさい。
結局、私は、何が言いたかったんだ?

あ。多分。
人のタマシイにもカラダにも、著しく個人差個体差があり、其々事情があるのだ。

ということを、自分という最も身近で、阿呆な例をあげて、言いつのりたかった?
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by chaiyachaiya | 2016-06-25 13:06 | ねこの寝言 | Trackback | Comments(0)

寝たきりダンサー

わたしは 白い部屋で 点滴に繋がれたまま

彼女のダンスを見てる

長四角の黒い縁取りのなかの 白い場所で

美しい顔をひん曲げて ベロリ舌を出して とんでもない表情で

今日も彼女は 跳躍してる

サンドグレーのぴったりタイツの尻には 馬鹿のような輪っかの揺れる大きなスプリング

おっぱいはほぼぺたんこ 腰のくびれは少女のまま

ダンサーらしく ちょっとだけ肉厚になってきた 金色の髪の彼女

神様

わたしが ダンサーだったら

点滴と無縁の健康な踊り手だったら

彼女みたいに踊りたいの

性の軛 美醜の理は 地中深くマグマに溶かしてもらって

美しい顔を 酷いほどに歪めて

大股を開いて

神様

あなたに 捧げたいの わたしの

たましいのダンスを
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by chaiyachaiya | 2016-06-24 15:45 | ねこの寝言 | Trackback | Comments(0)

え⁈ ジュヒちゃん、この頃は、無傷。その1

「何かストレス与えてはいませんか?」
という問いが、頬や、眼の上、首の後ろ、などの毛や皮膚が剥け、ヌラヌラと赤い血糊を膨らませているジュヒを診る、かかりつけ医から、もれなく発せられるようになってきていました。
ジュヒの血糊の膨らみは、非加熱ルビーか血赤珊瑚のように美しかったけれど、あってはならぬことです。
冬場の空気の乾燥のせいでしょうか...。いえ、逆に梅雨の湿気がいけないのでしょうか。私がかけるインド映画のサントラ盤がストレスなのでしょうか。極偶にかけるニルヴァーナが、カート コバーンの歌声が、良くないんでしょうか。
結構お高いメーカーの、セレクトプロテイン、添加物無しっ、と誇らしげに謳ってあるドライフードを、傷だらけ赤みジュヒちゃんに与えていたというのに・・・・。
ジュヒは、日々日々、ネロネロの赤みの領分を増し、生きものとして、生き難い状態となっていました。

「え。セレクトプロテインに変えても、ですか?」
と、主治医さん。

もうこのまま、体表が、こんなになって、損なわれて、私のジュヒは、死んでしまうかも知れないんだ...と、覚悟を決めていたのでした。
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by chaiyachaiya | 2016-04-17 22:09 | ねこの寝言 | Trackback | Comments(2)


猫と日常と非日常
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きゃわゆいの~。
by saheizi-inokori at 10:52
あまり高速回転を極めると..
by chaiyachaiya at 11:05
俺は今頃初めて踊ってる。..
by saheizi-inokori at 21:19
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by chaiyachaiya at 08:13
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by sweetmitsuki at 06:03
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