「何かストレス与えてはいませんか?」
という問いが、頬や、眼の上、首の後ろ、などの毛や皮膚が剥け、ヌラヌラと赤い血糊を膨らませているジュヒを診る、かかりつけ医から、もれなく発せられるようになってきていました。
ジュヒの血糊の膨らみは、非加熱ルビーか血赤珊瑚のように美しかったけれど、あってはならぬことです。
冬場の空気の乾燥のせいでしょうか...。いえ、逆に梅雨の湿気がいけないのでしょうか。私がかけるインド映画のサントラ盤がストレスなのでしょうか。極偶にかけるニルヴァーナが、カート コバーンの歌声が、良くないんでしょうか。
結構お高いメーカーの、セレクトプロテイン、添加物無しっ、と誇らしげに謳ってあるドライフードを、傷だらけ赤みジュヒちゃんに与えていたというのに・・・・。
ジュヒは、日々日々、ネロネロの赤みの領分を増し、生きものとして、生き難い状態となっていました。
「え。セレクトプロテインに変えても、ですか?」
と、主治医さん。
もうこのまま、体表が、こんなになって、損なわれて、私のジュヒは、死んでしまうかも知れないんだ...と、覚悟を決めていたのでした。